2013年7月13日土曜日

7月13日週報(中国バブル崩壊の懸念)


株式投資のツボ】
・中国の景気鈍化vs 安部政権が仕掛ける国内景気活性化
・今年の後半にかけて再生可能エネルギー関連の人気が高まる可能性。ただ、欧州と同様に買い上げ制度等に依存した市場であり、政府の補助がなくなると市場は冷える。引き上げ時が肝心。
・大容量蓄電池銘柄は注目に値する。1年から2年ほどの中期投資に適当。
・農業やバイオ燃料銘柄は天候リスクに左右される。今年は良いかも。
・自動車は堅調。とくに電気自動車銘柄の動向に注目。
 

【世界景気】
好調:日本、アジア、北米
低調:欧州、中国

中国の鈍化は鉄、非鉄金属、ゴムの価格下落を導いている。
・北米、アジアは自動車需要が増加。ガラス、熱交換器、その他自動車関連業界が活況。
・国内では企業全般に設備投資が増加。金融、不動産も元気に。

【米国】
・(住友精密工業)米国ではアラバマ州にある子会社に約9億5000万円をかけ石油採掘用熱交材を加工する最新鋭のプレス機を1基導入する。来年11月をメドに年産能力を3割増の1万3000トンに引き上げる計画。
・自動車生産も好調で、自動車用熱交換器需要が伸びている。

【欧州】
・(旭硝子)景気が低迷する欧州での建築用ガラスの販売不振が響くほか、欧州向けの自動車用ガラスも伸び悩んだ。建築用ガラスは欧州やロシアの需要が低迷し、販売価格が弱含みで推移している。自動車用ガラスも欧州の自動車販売の低迷が響いて減少した。
 
【中国】
中国当局の抑制策で資金供給の伸び鈍化鮮明。
投資が鈍くなり、内需がシュリンク。ローンができる自動車と住宅だけはまだ健在。中国需要の伸び悩みが資源全般に影響し、資源会社の投資戦略に影。『影の銀行』を通じて資金調達し、生産を伸ばしてきた中小製鉄会社の先行きに不透明感(大和証券の五百旗頭治郎シニアアナリスト)。

銅やアルミニウム地金も構図は同じ。
国際指標のロンドン金属取引所(LME)の先物価格はいずれも年初来高値をつけた2月と比べ2割弱安い。銅鉱石やアルミ原料のボーキサイトの鉱山開発が進み、供給が増加。足元では中国で銅やアルミの需要が伸び悩むとの見方から先物市場で売りが膨らんでいる。ガリウムの国際価格、4カ月ぶり安値。合成ゴム原料 4年ぶり安値水準 アジア、2週間で1割下落。
【アジア】
自動車需要増。
・(旭硝子)テレビやパソコンなどのディスプレー用ガラスはパネルメーカーの増産に伴い販売数量が増えた。スマートフォン(スマホ)やタブレット(多機能携帯端末)用の強化ガラスも採用端末が拡大した。 ただ、テレビやパソコンのディスプレー用ガラスは、販売価格の低下のほか、アジア通貨に対する円安の進行が収益の圧迫要因となった。同社は台湾や韓国で生産するガラスについては、原材料の調達は現地通貨建てが中心だが、円建てで台湾のパネルメーカーなどに販売しており、製造コストの上昇につながった。
・御手洗氏は「タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、ラオスからなるメコン経済圏を重視している」と指摘。さらに「ベトナム・ミャンマー間の東西経済回廊やタイ・中国間の南北経済回廊の整備が進めば、メコン川流域の生産品をインド洋を通り中東や欧州に輸出しやすくなる」と述べた。

・住友精密工業、50億円投じ熱交換器増産
三菱アルミ、熱交換器用部材を4割増産 米・タイで17億円投資。東南アジアでは自動車の生産が好調で熱交換器の需要も伸びている。エアコン向けでも銅製から安価なアルミ製への切り替えが進んでおり、今後の成長が見込めると判断。また、三菱商事などと共同で出資するタイの生産拠点でも来年8月までに約7億9000万円を投じ同様のプレス機を増設。年産能力を5割増の7200トンにする。
 米国やタイの拠点では自動車向けなどの需要増を受け「生産が追いつかなくなりつつある」(半沢正利社長)。
【国内】
・地方税収が3年連続増加 12年度35兆円、企業業績の回復が顕在化。他方、6月の工作機械受注額、前年比12.4%減 14カ月連続減少。工作機械全体では外需、内需はともに減少傾向が続いているが、ディスコは営業益6割増の45億円(4~6月期)であり、 強みのあるところだけが生き残る。国内産業の栄枯盛衰に注目。

好調な企業の特徴:アジア市場で稼ぐか、国内富裕層で稼ぐ。

・日野自、営業益2倍 4~6月、海外販売が好調
・ポーラHD、営業最高益に 1~6月、高級品伸びる
・オービック営業益最高 4~6月50億円、システム伸びる

低調な企業の特徴:円安で原料費が上昇した内需型及び中国関連銘柄。
・旭硝子、1~6月期 営業益3割減の350億円
・東武ストア、3~5月の純利益72%減
・壱番屋、純利益3%減 13年5月期、原材料上昇で


オービック営業益最高の背景:不動産関連のソフト販売の伸び。賃貸ビルなど保有不動産の収支を管理するシステムの需要が伸びた。金融機関が利用する不動産担保評価システムは更新需要を中心に販売が順調だった。


【ビジネスモデル】
・三井物産、アジアに穀物供給 ブラジル最大手と提携。中南米・アフリカで生産。ただ、天候に左右されるリスクあり。

 
・ファストリ好調。CFO、海外生産「アジアで能力を拡大」。ファストリの9~5月期、純利益22%増 9~5月期として最高益。ファストリ、米国でユニクロ本格展開へ 今秋新たに10店舗出店。
 
【イノベーション】
テラモーターズ、スマホと連携した電動バイクを発表。
 電動バイクの製造・販売を手掛けるテラモーターズ(東京・渋谷)10日、米アップルのスマートフォン(スマホ)「iPhone(アイフォーン)」と連携した電動バイク「4000i」を2013年末に世界で発売すると発表した。2000台限定で販売する。「電動バイク業界のテスラを目指す」と強調。「2015年末までに全世界で10万台の電動バイク販売を目指す」と述べた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕


0 件のコメント:

コメントを投稿