2012年6月24日日曜日

超低電圧技術

エネルギー供給量の限界が見えてくると、使い方の技術開発が重要になってくる。
そんな中、国家的に取り組んでいるのが、
低炭素社会を実現する超低電力デバイスプロジェクトである。大学、企業、産総研等が技術研究組合をつくって取り組んでいる。
ベルギーのIMECは早くから上記問題に取り組み、日本のエレクトロニクス企業も60社程度共同研究を行っているようだ。
また、スマートグリッド等使い方の最適化を図る技術開発にも投資がなされている。これは先の投稿であげたような問題が実現を阻んでいる。

様々な問題はあるが、エネルギーの利用効率は社会全体では相当に改善の余地が残されよう。
当研究所では、エネルギー問題はいずれ解決可能であり、悲惨な結果にはならないと楽観的立場をとっている。

イノベーションの壁

エネルギーと医療は成長産業といわれる。
エネルギーは化石燃料から新エネルギーへの切り替えるためのインフラ整備が課題だ。
原子力エネルギーの安全性に懐疑の念が蔓延している社会。
期待されるのは、大規模な発電、送電のシステムではなく、ユビキタスな発電ー消費のシステムだ。
ユビキタスなインフラは技術的には可能であるが、事業化となると別の問題を解決しなければならない。
大規模発電・送電を事業にしてきた電力会社の役割がなくなってしまうのだ。大規模な失業は社会の大きな不安要因だ。
技術開発の進展速度が想像よりも速い現代において、エネルギーインフラ整備の技術的圧力と既存企業の摩擦は急速に増して不思議はない。

医療も似た構造をもつ。
インターネットの急速な発達と社会浸透が進み、病院に通わなくても診断・治療ができてしまうⅡ型糖尿病のようなケースでは、インターネット医療の導入試験が行われ始めている。
現在、糖尿病患者の診察は一日がかりだ。行うことは、血液検査、医者の診断、処方薬の受け取りぐらいだが、患者が多く、待ち時間が長い。
血液検査も医者の診断も処方もインターネットで十分という立場の医者も少なくないが、来院数が減ると病院経営に支障がでるため、容認できない。

これらの問題は様々な時代背景のもと強引に解決された場合もあれば、時間という名の解決策に甘んじたケースもあった。

しかし、産業連関が複雑に広がっている中で、上記のようなインフラ改革は硬直してしまう。政治的にも解決できず、経済的にも解決できず、解決に必要な時間は技術開発の速度から大きな隔たりがある。

イノベーションの推進には既存事業者の不安を取り除く方策が欠かせないのだ。

2012年6月10日日曜日

技術が解決すべき課題

1)エネルギーのバランスシート管理に適したエネルギー生産技術、省エネ技術:スマートコミュニティの概念にはいっているものか。
2)引退した人々が安心して人間らしく生きることを保証できる社会を実現するための技術
3)抱え過ぎの資産を有効に利用するための見通しをつける予測管理技術
・・・・・・・・・
要するに、未来予測に資する技術開発が必要なのだ。



複雑系は不確実性に富むため、未来予測は困難とされている。しかし、複雑系の中でも生物システムには秩序がある。生物システムを構成する要素の多くは従属変数である。
社会を構成する要素も従属変数である。生物から学ぶことはこれからの技術開発において欠かせないものである。

最近の相場成績

金融市場の混乱から、技術領域への期待による投資傾向が影をひそめてしまった。アジアと欧州、そして米国の国債、株式、金等を波のように揺らめく資金の流れを感じる。

当然、我が研究所の投資成績も振るわない。

人類や地球の未来に必要な投資が行われれいないのだ。フェイスブックにみられる投資の傾向は、ソーシャルネットワーク以外への無関心さだ。

正しくない社会で繁栄することは恥だ。正しい社会で繁栄出来ないのも恥だ。これは孔子の姿勢。
当研究所は、人類の持続的成長に必要な技術開発に投資が向かうよう準備を進めるのみである。

2012年6月3日日曜日

介護技術

経済産業省では医療の質の向上を目指し、課題解決型医療機器の開発・改良に向けた病院・企業間の連携支援事業を資金的に支援している。この施策による開発成功率は他の国家プロジェクトよりもはるかに高いという。

介護事業は労働の厳しさに賃金が見合わないといわれている。もし、上記のような枠組みで、介護士の労働を軽減する製品開発ができれば、モノ造り産業と介護サービス産業の双方を活性化することになることが期待される。

いわゆるシモのお世話を衛生的で楽にする技術を開発していただける企業や研究所はないものだろうか。